分離独立2009年03月14日

 えらく間があきました。
 この間何があったかと言いますと、愛しのMacBookAirが故障して、キーボード取り替えたらロジックボード交換、といった調子でどたばたしていたのです。
 私の色々な生活の要素が、すでにこのAirくんに依存しているもので、ないと色々と大変でした。

 さて、今日はちょっとしたお知らせです。
 FF11の話をつらつら書いている「ディアボロス日記」は、このたび移転することにいたしました。こちらのブログはまた相変わらず、のんきに続きますのでよろしくお願いいたします。移転先のブログは、まだログの移行とかが全然されてないので、空っぽも同然ですが(笑)。

わくわくディアボロス日記
http://wakuwakudiabolos.sblo.jp/

Japanese Vegetable House 菜 sai2009年03月15日

 私はMacBookAirが故障しててんやわんやでしたが、一方で軽鴨の君は上海出張とハリウッド出張が重なり、このところずっとお出かけだったのです。
 上海はともかく、アメリカの方は食べ物が「……」でありますので、帰ってきた君の最初の希望は何はなくてもおいしいごはん!なのは言うまでもありません。
 帰国当日は近所のとってもおいしい中華料理屋さんへ。
 で、今日はのんびりと疲れを癒した軽鴨の君と吉祥寺へお出かけして、ビックカメラやら何やらで買い物をし、帰りにおいしい野菜料理を出すと評判の和食レストランへ行ってきました。
「Japanese Vegetable House 菜 sai」
http://www.vegetablehouse-sai.tokyo.walkerplus.com/

 土佐酢のジュレをかけた白アスパラガスのお通しから始まって、新玉ねぎのもろみがけソテーや鯛とうるめのサラダ仕立て、バーニャカウダのような洋風テイストのものまで色々。
 スタイリッシュな和食というのでしょうか。くどすぎないだしがしっかり効いた薄味のベースに、ジュレやソースをあしらった料理です。でも物珍しさで売る料理ではなく、野菜の香りや歯ごたえや味わいが主役なのがうれしいな。
 最後にいただいた、牡蠣のキャベツ包み蒸しは、牡蠣のぷりっとろんとしたコクと、キャベツの甘い香りと、酸味を効かせた酢醤油ベースのソースの組み合わせ。後味さわやかでほっこりとした満足感があります。

 野菜の旬に合わせて、毎月メニューが変わるそうなので、また来月行かないとなぁ。
 吉祥寺は最近野菜をフォーカスしたレストランが増えているみたいで、うれしい限りです。最近やや足が遠のいていたのですが、またちょくちょく足を運ぶかなぁ。

うちの味噌仕込みメモ2009年03月16日

 もう季節的には少し遅いのですが、来年に備えて、うちの味噌仕込みについての色々のメモを。今年は大豆の量を間違えてどたばたしてしまったので、来年以降はそんなことがないようにという覚え書きです(笑)。

 なお、私は味噌の作り方については、らでぃっしゅぼーやのリーフレットと、あと本を参考にしています。以下のメモはこの本を参考にしているところがかなりあります。
「美味しい味噌づくり」
http://www.amazon.co.jp/dp/4880433438/


米味噌
 大豆2kg
 米麹2kg
 自然塩900gから1kg(表面につける分を考慮して多めに用意)
 種味噌500gということになっているが、適当にふたつかみとかそんな感じで
 野田琺瑯ホーロータンク27cm
 落とし蓋25cm
 重石
 さらし

麦味噌
 大豆1kg
 麦麹1kg
 自然塩450gから500g
 種味噌250gということになっているが、適当に
 野田琺瑯ラウンドストッカー21cm
 落とし蓋18cm
 重石
 さらし


1. 材料と容器を揃える
2. 大豆を一晩水に浸水させて柔らかくする
3. 大豆を煮る。吹きこぼれに注意。出かける間や火のそばにいられない時は火を止めて余熱で熱を通してもよい。大豆が親指と小指で軽くはさんでつぶれるくらいを目安に。
4. 煮汁に一晩浸けておく。色止め。
5. 麹はよくほぐし、分量の塩とよく混ぜ合わせておく(塩切り)。塩は容器にまぶす分があるのでそのぶんはとりわけて別にしておく。だいたい麹1kgにつき塩450g。
6. 大豆を軽く水切りし、つぶす。この時の柔らかさがおおむね味噌の柔らかさと同じになるので、固すぎるようなら煮汁を加えて調節する。
7. 大豆を人肌くらいまで冷ます。
8. 大豆と、塩切りしておいた麹を混ぜ合わせる。さらに種味噌を、少し残して、残りを混ぜ合わせる。
9. 容器の底と内面に、塩と種味噌をまぶす。
10. 野球ボールくらいの形と大きさの団子にまとめ、容器の底に叩き付けるようにして詰めていく。
11. 詰め終わったら、表面を平らにならして、塩を薄くまぶす。
12. さらしで蓋をする。容器のへりのところに押し込むようにして、空気が入らないようにする。
13. 落とし蓋をし、その上から重石をのせる。
14. 容器の蓋をし、大きなポリ袋などで包んで、口を紐でしばる。

緑茶酢2009年03月19日

 うちでは掃除のために、ホワイトビネガーを水で希釈したものを作って使ってます。クエン酸溶液でもいいんですが、床掃除とかには揮発性のある酸の方がいいかなと。
 揮発性があるというのは、匂いもするということで、希釈していても結構「お酢」っぽい匂いがしますから、普段はペパーミントやオレンジの精油を入れて、殺菌効果と芳香をつけています。
 ところが、ちと家で緑茶が余ったので、ふと思い立ってホワイトビネガーに漬け込んでみたのですね。カモミールやペパーミントとかのドライハーブを漬け込むのは結構あるので、その延長で。
 できあがった「緑茶酢」は、それほど強い香りではなく、でも酢の独特の刺激がマイルドになって、ちょっとくつろぎを感じさせる香りになりました。水で希釈するとほとんど香りはしないのですが、うっすらと後味のように何かがただよいます。
 面白いので、もう1瓶漬け込んでみることにしました。精油と合わせるなら、何がいいかなぁ。

春分2009年03月20日

 春分、ということは春はもう折り返し地点のはずなのです。
 何だか全然春になった気がしないなぁ、と思いこんでいましたが、今日久しぶりに外出したら、空気の色は淡く甘いとろんとした光を帯びていて、まぎれもなく春の色でした。
 風はまだまだ冷たく、特に夜の寒さは、ウォッカの効いたミントシャーベットを思わせましたが、対照的に昼は焼き上げて一息たったケーキのようなほんのりとした温もりに満ちています。
 空にはヒヨドリとムクドリが群れ騒ぎ、道の上空をカワラヒワかメジロか小さな鳥が一直線に突っ切って。
 地面のハコベも元気よくのび、オオイヌノフグリの可憐な青い花と、ナズナの小さな小さな白い花が、見ているこちらなど素知らぬ顔で咲いている、そんな光景。
 川を泳ぐコガモは、そろそろ渡っていなくなるでしょう。
 ツバメたちはもう、渡ってきているのでしょうか。

子供2009年03月21日

 豊下楢彦氏の「集団的自衛権とは何か」を読了。非常に良書でした。
http://www.amazon.co.jp/dp/4004310814/

 この著書は、「集団的自衛権は自然権」「日本安保理体制の片務性を是正すべき」「日本は北朝鮮の脅威があるのだから武装しなくてはならない」等々と語られる情緒的な俗論を、極めて丁寧かつ精緻な論理で整理した上で反論をしていて、その点の見事さについては、アマゾンのカスタマーレビューで5つ星というところからもうかがえるかと思います。
 なので、そこについて今更私が語ることは何もないのですが。

 ただ、この本を読んでいて、脈々と流れるこれらの「俗論」というものを見ていて、ふと思ったことがあるのです。
 それは、まるで大好きな親か先生か兄貴分に認めてもらいたくて必死な、小さな子供を見ているかのような光景だな、と。

 日本の国家としての成熟性を認めてもらいたい、世界に貢献していると認めてもらいたい、湾岸戦争で多額の出費をしたのに評価されなかったのが巨大なトラウマ、等々の光景は、誰か自分が大好きなえらい人に「よくやったね、えらいねぇ」と言ってもらわなければ安心することも喜ぶこともできない、幼い子供が泣いているところのように見えるのです。
 国家としての日本のメンタリティのどこかに、「自分は、一人前の立派な存在ではなくて、そんな小さくてつまらない自分を誰か立派な国が認めてくれたらアイデンティティが成立できる」という部分があるのでしょうか。
 そして今の日本にとって、そんなアイデンティティを担保してくれる「大好きな立派な親」はアメリカということのようです。
 けれど、アメリカはたぶん、日本に対して「成長を認めてあげなくてはならない子供」のような感覚は全くなく。
 アメリカにとって日本は、アジアに影響力を及ぼすために重要な軍事拠点であり、常にアメリカの政治的判断にイエスと言い続けてくれる裕福な犬であり、それは子分をかわいがる親分ですらない、恐らく「非常に重要な道具」でしかないのでしょう。

 日本は、そんな風にしか自分を見ていないアメリカが、それでも「認めて」くれることをひたすらに乞い願っているように思えます。
 アメリカが、日本を「一人前の国家」だと認めてさえくれるのなら、どんな犠牲も惜しくはないと。あるいは、アメリカが日本を認めてさえくれれば、犠牲を払う必要もなくなるのだと。

 安保理の片務性や、国家の成熟の証としての核武装、押しつけ憲法からの脱却等々の(およそ正確な歴史・政治・軍事状況の認識があるとは思えないエモーショナルな)発言のあれこれは、お父さんに認めてもらいたくて必死にお父さんのご機嫌をとる子供の叫びなのだと思った瞬間に、私にとっては、何となく腑に落ちたのです。
 そしてそうであれば、日本がアメリカの冷徹な日本認識を、どこか他人事に思っているというか、理解していない、考えてもいないように見えるのも当然かも知れません。
 認めてもらえないと思い込んでいる子供が、お父さんの真意も、大人の世界のあれこれの思惑も、目的も、本当の意味では理解していない、というよりもほとんど思考の埒外であって考えもしていないように。
 そしてたぶん、そんな子供は、「お前は親の言うことなら何でもきくのか」と問われたら、顔を真っ赤にさせて反論するのに違いないのです。
「そうじゃない、お父さんと対等に話すために自分は大人にならなくてはならないのだ」と。
 けれどその「大人」の定義が結局は、「お父さんが自分を対等に扱ってくれる(ように思える)」ことであるのですから、求めるものはどこかトートロジーにならざるをえず、そしてそもそも「大人に認められるのが大人」という発想自体が子供の発想なのだ、ということに気づいていないのです。

「えらい大国に認めてもらわないと自分の国がアイデンティティがあると思えない」
「えらい大国が認めてさえくれれば、その大国が大間違いをしようと、自分を踏みつけにしようと、自分を忘れ去っていようと、関係なく自分のアイデンティティが認められたと信じられる」
という感覚が。
 もしも本当に日本の主立った政治家や、日本国民の精神的基調にあるのだとしたら、そしてそこから脱却できないのだとしたら、日本が成熟も国家的アイデンティティもへったくれも獲得できないのは火を見るよりも明らかのように思えるのですが……。
 でもまぁそれはきっと、私の考え過ぎなのだと、私は思いたいのですけれど。

混沌2009年03月24日

 連休中に突然熱が出て、なーんにもできないままひたすら寝て終わっておりました。
 おまけに歯まで痛くなってくる始末。体が弱っている時はよく歯が痛くなるのですが、体調が上向いてくるとなくなるはずが、今回はなかなか痛みがおさまりません。弱ったところに乗じた細菌が暴れて虫歯ができたのかなあ……。歯科医に行くのは気が重いですが、明日になっても痛みがひかなかったら観念して行くかしら。

 私は普段から家事をろくすっぽやっていない駄目人間ですが、寝込むと家の中はますますひどくなります。増殖した混沌がもりもりと渦をなして浸食してくるのです。
 それはつまり、とりもなおさず、普段の私があんなにいい加減にも関わらず、多少なりとも秩序を形成しているらしいということであり、不思議な気分になります。
 という訳で、少し体調が上向いてくると、最初の私の仕事は勢いを増した混沌の勢力を打ち負かすというものになる訳で、それがまた結構大変なのです。
 大人になると、疾病利得なんてやつは、ほとんどありません。

さつまいもをふかす2009年03月30日

 歯が痛いのは歯医者さんに診断してもらったところ、疲れて神経が刺激されたためでしょうとのことでした。虫歯じゃなくて一安心。
 相変わらずどたばたして、色々な混沌が全くおさまっていません。
 そんな中、今日は思い立って圧力鍋でさつまいもをふかしました。
 圧力鍋ですと、大きなさつまいも2個が20分くらいでふかせるので、手軽で時間短縮という意味では大いに結構です。ただ……今ひとつ、水気が多い感じになるのと、甘みが薄くなります。
 さつまいもっぽいホクホク甘い味を求めようと思うと、やはりオーブンで焼いたものなどにはかないません。まぁさつまいもの甘みは、基本的に時間をかけてゆっくり熱するほどに強くなるので(糖化作用の関係でそうなる)これは仕方ないところです。
 その代わり、あまり甘みを求めず、おかずにする芋としてはこの方が使いやすいような気もします。
 なかなか使い勝手も色々ですね。

玄米たまご2009年03月31日

 らでぃっしゅぼーやで「玄米たまご」という卵のシリーズが出たので、試してみたのであります。
 卵は当然鶏さんから生まれるのですが、日本の鶏さんのごはんは、ほぼ100%輸入飼料に頼っています。一方で、日本国内では米余り、良質な飼料となりうる穀物がだぶついているという矛盾。
 この状況を打破するひとつのアイデアとして生まれたのが、玄米を飼料に利用した「玄米たまご」。この卵を産む鶏さんの飼料自給率は70%以上だそうです。
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2008/01/394.html

 これで飼育方法が平飼いだったら言うことないのですけれど……その辺りは調べられません。どうなんでしょうね。

 さてこの卵、届いたので食べてみることに。今日の夕飯は玉ねぎと油揚げの煮物を作るので、そこにぱかっと割り入れてみようかと……って、殻が固い! とても丈夫な感じ。こつこつ叩いたくらいじゃ割れません。頼もしいスタートです。
 器に割り入れてみると、ちょっと驚きの光景が展開されます。
 まず、黄身と、黄身の周囲の白身の盛り上がりがものすごい。半端な盛り上がりではありません。ぷりん、とそこだけ重力が違っているような立派さです。
 そして、黄身の色が薄いのです。レモンイエローとベージュの中間くらい? これは普通の鶏の飼料がトウモロコシで、カロチン色素が多いために黄身が黄色くなるのに対して、玄米主体の飼料なため。卵の黄身の色は、飼料で決まるというのはよく知られていますな(黒い色素を添加すると「黒身」になる)。
 別に色が薄くても何も変わりはしないのですが、世の中のタラコの大半が着色されて「タラコは赤い」と思ってる人が、無着色のベージュ色のタラコにびっくりするように、この卵を何も知らずに買って割ったら、相当驚くだろうなぁ。勢いあまってクレームの電話しちゃったりして……。

 そんなインパクトのある外見の玄米たまごですが、肝心のお味もおいしいです。
 こっくりと卵の味はしっかりするのですが、生臭い感じがほとんどありません。透明感のある味といいましょうか。
 これは和食にとても合うのではないかなぁ。玄米で育てた鶏さんの卵は、やっぱり米と相性がいいのでしょうか。土地のワインとチーズを合わせると相性がいいように、そういう組み合わせがあるような気がします。

 最近は、卵を使ったお菓子をほとんど作ってなかったのですが、これでお菓子を作るとどんな感じになるのかちょっと興味がわいてきました。久しぶりに何か作るかなぁ。
 あ、でもその前に卵かけごはんになって全部なくなっちゃうかも……。