幻想、十三番目2010年03月02日

注: 今日は、mixi日記と内容は同じです。

 という訳で、世間の人からはだいぶん遅れましたが、FF13をようやく クリアいたしました。
 いやーよかった。堪能しました。すごくよかったんじゃないかな。


 今回は、すごくシビアでヘビーで、ラストのほんとに最後の方まで、 かなり深刻に主人公たちを追いつめるゲームでした。
 ストーリー的にも、ほんとに希望のないところを手探りしていく感じだし、戦闘システム的にも、本気でこっちを殺しに来るし。
 何回死んだかはもう覚えてないな……。ラストバトルだけで10回死んだ。
 ただ、死にまくる代わりにリスタートが非常に親切なので、リトライは苦にならなかったですね。装備変えてみよう、とかオプティマ変えてみよう、みたいな工夫のしがいがあって、すごく面白かった。
 あとライブラがAIと連動してて、使い甲斐があったよ!初めての敵にはまずライブラしてたなぁ。
 戦闘は、最初は入力速度勝負とかになったらどうしよう、と思いましたが、自動入力コマンドが賢かったのでそれほどでもなかったですね。


 で、今回一部でえらい言われようだった「奥スクロール一本道ダンジョン」でしたが……えーそんなに退屈だった?
 11章でグラン=パルスに落っこちた途端に激しい迷子になった私は、何度一本道に戻せと叫んだことでしょう。
 あのね、言っておくけど、みんな自分の感覚買いかぶりすぎだよ。FF7の時に、初のポリゴン状態になったマップで、みんなあんなに迷子になったの忘れた?
 今回のグラフィックの雰囲気は、かなりSFちっくなので、道もわかりにくいし、あれで自由なダンジョンにしたら、みんな絶対自分が立ってるところ見失って混乱したって。
 ただでさえ戦闘がかなりヘビーな内容なんだから、ダンジョンでまで迷わせる必要は全くなかったと思う。そういう意味であれは正解だったと強く主張したい。いや私が方向音痴だからではなく!


 というかですね。
 今回は、ものすごくストーリー主導……というか、ストーリーを表現する方法として全てがあったと思うのですよ。
 で、それを考えた時に、あの一本道ダンジョンは、すごく意味が深いのです。

 今回の物語は、訳のわからない人間を越えた存在から、いきなり意志とは無関係に使命を押し付けられて、さまようロードムービーでした。
 たとえば「妹がこのままでは魔物になってしまう、一刻も早く妹のもとへ急いで走り抜け!」というライトニングの主観をイメージした時に、彼女の目にごちゃごちゃした脇道だなんだが目に入るか?と考えると、そんなものは絶対彼女の視界にはないはずなのです。
 その後も、いきなり使命とやらを押し付けられて人外のものになってしまい、早くその使命を果たさないと魔物になる、でも使命が何か全くわからない、しかも政府から追われて殺されそう、という状態の彼女に枝道やら大きな迂回路やらが見えていたとは思えません。

 つまりあの一本道というのは、主人公たちの主観的な世界を象徴する非常に重要な要素だったんじゃないかな、と。
 「やらされてる感がある」というプレイ感想をどっかで聞きましたが、当然です。彼女たちはやらされているのですから。ロールプレイとしてそれが正しい。
 逆にあそこで「自由に歩きたい!」とかいうのは、キャラクター設定を無視していると思うんだよね。

 FF13の主人公たちは、基本的に行動の自由度がないまま動いていかなくてはならない。後戻りもできないし、希望も見えないまま先へ走っていくしかない。
 11章に入りグラン=パルスの広大な大地に降りた彼女らは、今度は急に「どこいってもまぁいいよ」というフィールドにおっぽりだされます。
 その時の彼女らの心にあったのは、「何をすればいいのか全くわからない」という強烈な不安です。
 その不安と恐怖を象徴するものとして、
「どこにでも行けるけどどこに行けばいいのかわからない広大な大地」
が与えられる訳です。

 そんな感じで、今回はフィールドやダンジョンの設定自体が、フレーバーや世界設定とかを越えた部分で、ストーリーの表現手法として存在していたんじゃないかなぁと思います。


 あと今回面白かったのは、パーティメンバーの絆というものが、恋愛じゃない形で表現されていたことかな。いや恋愛は恋愛でいいんですが。
 仲間というノリともちょっと違っていて、むしろ「家族」に
近かったなと。
 実際にライトニングとスノウ、ヴァニラとファングはある意味で家族ではあるのですが、それを越えた、もっと大きな家族的絆というかね。
 FF10のガードたちも、絆は深かったけど、どちらかというとユウナを核とした「目的意識で結びつく仲間」という感じでした。
 FF13のメンバーは、そういうのでもなくて、無理矢理に集まった者たちが幸福や不幸を共有しながら意志を"作っていく"という、仲間というよりやはり家族的な絆だったなぁ。
 ライトがホープを「私が守るから」と言う場面なんかは、本当に弟か子供を守るような感じだった。透明感があってね。あれは恋愛とは違う美しさがありました。


 そんな感じで、結構あれこれ語りたいゲームでした。
 では私はこれから、アルティマニアを熟読しつつ他のミッションやりつつFF11をプレイする作業に戻ります(笑)。

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