落差 ― 2010年01月03日
今日でお正月休みも終わりです。ふう。
そんな最終日も、のんびりと……というよりたらたらと、おせちを食べたり溜まっている録画を観たりという過ごし方でした。おい体を鍛えるはどこへ行った。
ずいぶん前のテレビ番組ですが「探偵Xからの挑戦状 season2」の録画を観ていました。
これは有名なミステリ作家が書いた作品をドラマ化して、携帯小説として配信して、ドラマで放送し、視聴者が犯人当てや謎解きをして、答えを次の週のドラマで発表するという趣向です。
番組のナビゲーターというか狂言回しとして、竹中直人と谷村美月がコミカルな掛け合いミニドラマが入り、本編の作品が放送されます。
どうも私から観ると、この狂言回しの掛け合い部分が一番面白くて、本編の部分はおまけのような感じになってしまうのです。この掛け合い部分を観るために録画していたような気がします。
これは俳優の演技力の問題ではなくて、どうも本編のミステリ部分に乗り切れないせいのようです。ミステリ部分のドラマが、妙に安っぽいというか。
繰り返すのですが、俳優さんたちの演技には何も問題はありません。けれど全体の空気感が肌に合わないとでも言うのでしょうか。違和感が強くて。
リアリティはもちろんないし、全くの絵空事としても素直に受け止めて観られないのです。
同じミステリというジャンルでも、たとえばNHKで放送されていた「名探偵ポワロ」とか「シャーロック・ホームズの冒険」は大好きでDVDまで購入したくらいなのですけれど。こちらには違和感がないのです。
もしかしたら、海外の、しかも十九世紀とか二十世紀初頭を舞台にしたドラマということで、自分が全く体験しなかった世界ですから、違和感を覚えずに済むのかも知れません。
自分がよく知っている現代日本の大都市という舞台だからこそ、つまり本物を知っているからこそ、描かれるドラマ世界との落差が目に付いて乗り切れないのでしょうか。
よく考えると、私はもう何年もドラマを観ていなくて、映画もほとんど観ていません。観ていないから、慣れもなくて些細なところに突っかかるのか(知らない言語の文法につまずくように)。それともいちいち突っかかってしまうからこそ、観るのが嫌になってしまったのか。今となってはわかりませんけれど。
でも確かに、ドラマを観ない原因のひとつには、この違和感があるような気がします。
ドラマや映画という表現媒体のカリカチュアライズの文法と、私はよほど相性が悪いのでしょうか。それが、ミステリという特に飛躍やハッタリが必要なジャンルを表現するために、なおさら強調されてしまうのでしょう。
まぁそんな小難しい話は別にして、実は本編のミステリ部分が、後味の悪い話(私にとっては、なのですが)が大半なのが、一番の原因なのかも知れませんけれど。
ミステリは、娯楽の道具として人間を殺し弄ぶのですから、せめて後味がよい物語であってほしいと思ってしまうのです。まあ私のわがままなのですけれど。
そんな最終日も、のんびりと……というよりたらたらと、おせちを食べたり溜まっている録画を観たりという過ごし方でした。おい体を鍛えるはどこへ行った。
ずいぶん前のテレビ番組ですが「探偵Xからの挑戦状 season2」の録画を観ていました。
これは有名なミステリ作家が書いた作品をドラマ化して、携帯小説として配信して、ドラマで放送し、視聴者が犯人当てや謎解きをして、答えを次の週のドラマで発表するという趣向です。
番組のナビゲーターというか狂言回しとして、竹中直人と谷村美月がコミカルな掛け合いミニドラマが入り、本編の作品が放送されます。
どうも私から観ると、この狂言回しの掛け合い部分が一番面白くて、本編の部分はおまけのような感じになってしまうのです。この掛け合い部分を観るために録画していたような気がします。
これは俳優の演技力の問題ではなくて、どうも本編のミステリ部分に乗り切れないせいのようです。ミステリ部分のドラマが、妙に安っぽいというか。
繰り返すのですが、俳優さんたちの演技には何も問題はありません。けれど全体の空気感が肌に合わないとでも言うのでしょうか。違和感が強くて。
リアリティはもちろんないし、全くの絵空事としても素直に受け止めて観られないのです。
同じミステリというジャンルでも、たとえばNHKで放送されていた「名探偵ポワロ」とか「シャーロック・ホームズの冒険」は大好きでDVDまで購入したくらいなのですけれど。こちらには違和感がないのです。
もしかしたら、海外の、しかも十九世紀とか二十世紀初頭を舞台にしたドラマということで、自分が全く体験しなかった世界ですから、違和感を覚えずに済むのかも知れません。
自分がよく知っている現代日本の大都市という舞台だからこそ、つまり本物を知っているからこそ、描かれるドラマ世界との落差が目に付いて乗り切れないのでしょうか。
よく考えると、私はもう何年もドラマを観ていなくて、映画もほとんど観ていません。観ていないから、慣れもなくて些細なところに突っかかるのか(知らない言語の文法につまずくように)。それともいちいち突っかかってしまうからこそ、観るのが嫌になってしまったのか。今となってはわかりませんけれど。
でも確かに、ドラマを観ない原因のひとつには、この違和感があるような気がします。
ドラマや映画という表現媒体のカリカチュアライズの文法と、私はよほど相性が悪いのでしょうか。それが、ミステリという特に飛躍やハッタリが必要なジャンルを表現するために、なおさら強調されてしまうのでしょう。
まぁそんな小難しい話は別にして、実は本編のミステリ部分が、後味の悪い話(私にとっては、なのですが)が大半なのが、一番の原因なのかも知れませんけれど。
ミステリは、娯楽の道具として人間を殺し弄ぶのですから、せめて後味がよい物語であってほしいと思ってしまうのです。まあ私のわがままなのですけれど。
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